第97話:ウェーブ「装甲騎兵ボトムズ:1/35 ダイビングビートル(ST版)その2」


前回の「ウェーブ版1/35ダイビングビートル」と旧キット「タカラ版:1/35ダイビングビートル」を比較してみようと思います。
・タカラ(ユニオン版)「1/35 ダイビングビートル(初版¥600、ユニオン版¥800)」

名作が多い「タカラ・ボトムズシリーズボックスアート」の中ではちょっと地味ですが、スワンピークラッグを展開して湿地帯を滑走している迫力ある構図です。
因みに本編では足裏のグライディングホイールを使ってのローラダッシュばかりでほとんど使っていない気もしますが(苦笑)。

クメン編の舞台になった傭兵軍基地・アッセンブルEX-10はキリコとル・シャッコ以外、全てのATがダイビングビートルだったので付属フィギュアは2枚目キャラの「ポル・ポタリア」かな?と思いましたが、期待を良い意味で裏切ってまさかの「カン・ユー大尉」だったのは嬉しかったですね~(担当さん解ってらっしゃる!)
劇中では無能な指揮っぷりを存分に発揮(苦笑)していましたが、ラモー寺院でミサイル運搬船を見破ったり、ビーラーゲリラのATを撃破したりと意外に優秀なAT乗
りではあるのですが。
話が脱線してしまいましたが、キット比較です。

全高はほぼ同じなのですが、旧キットの方が全体的にぼってりとした印象、ウェーブ版は全体的にスリムな印象を受けます。

個人的に旧キットでは一体成型で経常的に残念だった顔周りがカメラを別パーツにすることで男前になりました。

カメラ内部には細かなモールドも入っているのですが、キットではこの上にホイールシールを貼れと指示があり、折角のモールドがつぶれてしまう作りはどうなの?と思います(ここは普通ならクリアパーツでしょう)。

胴体の幅もかなりスリムなので、PS版付属のフィギュアはかなり小さくなりそうな気がします。

腕パーツは同じスケールと思えない位ボリュームが違いますね(特に下腕が)。

バックパックの大きさはほぼ同じですが、ディテールがかなり違います。
また、旧キットでは直付けだった物が、新キットではスコープドッグと同じフック設定となっています。

マシンガンは幅はほぼ同じですが、新キットの方が以外にも長めです。

旧キットと一番異なるのが下半身部分です。
太く短い旧キットに比べ、M級?と思える位細身です。
旧キットは太もも部分がかなりデフォルメされた形状だったので、新キットのプレーンな形状は新鮮ですね。

因みに側面&裏面の装甲版の大きさもかなり違います。

スワンピークラッグに関しては旧キットの方がモールドが細かく、特に裏面の滑り止めモールドは肉抜き処理の新キットより格段に良い感じです。
突出しピンを端に配置し滑り止めモールド部分に配置しない点は設計者のセンスを感じますね~。
(多分、ハセガワだと思いっきりモールド部分に入れるかと:苦笑)

キット付属の大河原カラーバリエーションは脂の乗り切った時期のイラストなので、本当に魅力的です。
また、旧キットには魅力的な水転写デカールが付属しているのが嬉しいところです。
(新キットは高価なPS版にも付属せず、別売りで販売するみたいです)

どちらのキットもそれぞれ魅力が一杯ですので、個々の持ち味を生かした仕上げが良いと思います。
新キットの細身な物は「対PS用に軽量強化されたエース機」、旧キットは「重装甲が売りの初期生産型」等と独自設定で作るのもアリですね。
タカラさんがプラモデル販売からほぼ撤退してしまっているので、ここはウェーブさんに頑張って頂いて「タカラ旧キット」も販売して欲しいところです!(超熱望!!)