第107話:バンダイ「スーパーミニプラ:青の騎士ベルゼルガ物語Vol.1」

毎回意表を突いたラインナップで攻めてくる今一番バンダイで熱い部署「バンダイキャンディー事業部」がまたやってくれました。

・スーパーミニプラ「青の騎士ベルゼルガ物語Vol.1 1/48 AT3種」

しかしプラモデルが本業の「バンダイスピリッツ(旧ホビー事業部)」は何をやっているんでしょうかねぇ・・・(「コレクター事業部」だけでなく「キャンディー事業部」にもやられっ放しの現状はかなり問題だと思いますよ:いやマジで)

話がそれてしまいましたが、今回第一弾との事で内容は
(1)ベルゼルガBTS(初期型)
(2)デスメッセンジャー
(3)シャドウフレア
の3機です(デスメッセンジャーの代わりにファニーデビルでも良かった気がしますが、まあ鉄板な内容ですね)。

食玩と言う括りなのでガム1個(+オマケプラモデル:笑)で1個定価¥2484とか「何故、1/48?」等、気になる点もいくつかありますが、ともかく「青の騎士ベルゼルガ物語」のインジェクションプラモデルが2019年の令和の時代にキット化されたのは実に感慨深いです。
ご存知の方も多いと思いますが、「青の騎士ベルゼルガ物語」はタカラが刊行していた「デュアルマガジン第10号(1984年9月刊行)」から誌上連載されていた「装甲騎兵ボトムズ」のスピンオフ小説です。
(ガンダムSEED世界のアストレイみたいな位置付けですね)

ファミコンの台頭と共に急激に冷え込んでいったこの頃のプラモデル市場。
根強い人気のあったボトムズを再フューチャーする事で起死回生を狙ったのですが、
スポンサーのタカラが「巨神ゴーグ」を最後にプラモデル市場から撤退、デュアルマガジンも第12号(1985年3月刊行)を最後に休刊してしまいます。

ただハードなストーリー展開と根強いボトムズ人気のお蔭で、企画は好評を博しデュアルマガジン休刊後単行本としてリリースされました。
(当初は上下2巻のみ、好評につき2巻追加され全4巻)
この数年後モデルグラフィックス誌上で「ガンダムセンチネル」が一世代を築いたように、デュアルマガジンが健在ならば模型年表はかなり変わっていたかもしれませんね。

本題に戻りますが小説後半はかなり暴走気味で、「メカデザイン&シナリオ」共にボトムズワールドからかなりかけ離れていったのが個人的に残念でした。
(テスタロッサ等、メカデザイナーの藤田一巳さんのラインは好きなのですが、ちょっとボトムズ世界とは違った気がします)
OVAビッグバトルもシナリオを担当された「はままさのり」さんの作風か、面白いのですがちょっと異質な感じがしましたね。

あ、ニーヴァは大好きですが(笑)。

とはいえ当時は別冊も刊行される程の人気作品で私もマックスファクトリーのソフビキットを各種買いましたね~。
現在でも復刻版が入手可能なので、未見の方は一度読んでみて下さい(面白いですよ~)。
因みにスーパーミニプラ第2弾のラインナップが2019年ワンフェス夏で発表されたのですが、
(1)ベルゼルガ・スーパーエクスキュージョン(後期型)
(2)ゼルベリオス(ブルーバージョン)
(3)ダークオックス(←何故?ファニーデビルじゃないの??)
との事。
いつもの「第2弾以降はプレバン」じゃなく一般販売でお願いしますよバンダイさん!
(ゼルベリオス(レッド&グリーンバージョン)やポッドベリー位はプレバンで良いですが:苦笑)
余談ですがイラストを担当されている「幡池裕行」さんが「覇王体系リューナイト」等でおなじみの「伊藤岳彦」さんのペンネームだと知った時はビックリしましたね。
(菊池通隆(本名)さんと麻宮騎亜(漫画家ペンネーム)さん並みに驚きました!)