第136話:小学館クリエイティブ「雑誌:超時空要塞マクロス・パッケージアート集」

1982年に放送が開始された「超時空要塞マクロス」。
放映と同時に発売されたプラモデルも大人気で、膨大な数のプラモデルが発売されました。
当時は今の様にネットから情報を得る手段も無かったので、模型店の店頭で見て初めて知るといった事が多く、今でも「こんな商品が出ていたのか!」、「こんなバリエーションがあったの?」と驚く事が多いです。
そんな全貌を掴むのはほぼ不可能とも思える「マクプラ(笑)」の世界をほぼ完璧に網羅した究極の雑誌が発売されました。
・小学館クリエイティブ:「超時空要塞マクロス」パッケージアート集

なお基本的には無印「超時空要塞マクロス(TV版&劇場版)」のみの収録で、この後たくさん出てくる派生番組は掲載されていません。
また、パッケージアートに特化しているため、プラモデルキット本体の写真もありませんのでご注意ください。

ページ数は多くありませんが、各種メカ・キャラ設定&カラー画稿も掲載されています。

基本フォーマットは大判のボックスアートイラストと通しナンバー毎のキットリストとなっています。
因みに「イマイ:1/100デストロイド・トマホーク(画:高荷義之)」の原画がグリーンで描かれていたのは今回初めて知りました(印刷の過程で色修正されたそうです)。

ボックスアート以外にもキットに同梱されていたチラシ、当時の小学館の雑誌に掲載されていた記事も掲載されています。

そして今回の目玉情報が未発売の「イマイ:1/72バルキリーVF-1A(マックス機)」用のイラストです(画:鈴木敏允)。
当時劇中で大活躍し大人気だった機体なので一般機カラーでは無く、マックスカラーで出て欲しかったなぁと今更ながら思います。
(「1/72バトロイド」、「1/72ガウォーク」、「1/144バルキリー4タイプ」、「1/72可変バルキリーVF-1A」の4種が出ていたかも)
後日バリエーションで発売された「1/100アーマードバルキリーVF-1A」がマックスカラーだったのはこの名残かもしれませんね。

これ以外にも最末期のイマイキット側面に掲載された謎イラストもトリミング前の状態で掲載されています。

その他にもイマイとの共同歩調の縛りが無くなって暴走したアリイのラインナップ(苦笑)や

ニチモのピタバンシリーズ

メーカーがバンダイに変わってからのボックスアート等、良くここまで集められたものだと驚きの連続です。

因みに膨大なイラストのニチモ・ピタバンシリーズの原画は2点しか現存して無く、今回、高荷義之先生が納品前に備忘録として撮影されていたものが掲載されています。

後は当時各社が販売していた情報ミニ冊子「マクロス情報/超時空情報」。
情報が少なかった当時はこれを食い入るように見たものです(まあ、当時は発売中止になったものも多く、発売されていたと思う商品も多かったですが:苦笑)。

あと当時爆発的に売れた「タカトクトイス:可変バルキリー」も掲載されています。
(今から考えてみても当時オーパーツな商品でした)

そして最後は全キットリストと本当に完璧な資料本です。
ここまでの努力と熱量は本当に編集者さんの想いの強さの賜物です。
これ以外にも当時のスタッフインタビューや高荷義之先生、宮武一貴先生のお二方に、現在のマクロスボックスアート・イラストレーターの天神英貴さんが対談するという夢の企画で括られています。
雑誌価格が¥5500(税込)と決して安くないお値段ですが、お値段以上の価値がある事は保証致しますよ。
数年後には間違いなくプレ値になる事間違いナシの貴重本、定価で手に入れる事の出来る今のうちに是非ゲットして下さいね!
(初版本はメーカー完売との事なので次回は2刷になります、初版本もまだ探せばあるかも?)